広島で行われる意義、これは日本人だったら考えざるえを得ないでしょう。
今日の世界情勢を見るとウクライナへのロシアの軍事侵攻が大きなトピックとなる。近年稀にみる不安定な状態が続く世界情勢、多くの国が今まで以上に平和を望んでいると言えます。広島で行われる意義、それは言わずと知れた、世界で最初の被爆地であることです。1945年第二次世界大戦の終盤、アメリカによってはじめて原子爆弾が投下され、14万人が亡くなりました。このことは世界がもう起こしてはならない教訓として認識している戦争での出来事であります。ウクライナとロシアとの戦争の中でも、ロシア側による核兵器使用の脅しが行われています。ロシアの核兵器使用を防ぐためにも被爆地で行われるG7サミットには大きな意義があります。世界の要人が原爆ドームや資料館を訪れることは、「核兵器を使用してはならない」という言葉よりも何倍もの効果があるでしょう。また、今回開催場所となった広島市民、また、被爆者の声を聴いても「感情に訴えかける」ことが今回のサミットの大きな意義になると話している方が多い印象です。実際、日本人でも核を使用してはならないことを外国人に効果的に説明できる人が何人いるでしょうか。被爆者の平均年齢は80歳を超えています。その中で被爆国として核兵器の恐ろしさを本当の意味で伝えられる日本人は数多くないでしょう。
ゼレンスキー大統領の来日
各国の首脳陣が来日する中、ウクライナの大統領であるゼレンスキー大統領が来日した。ゼレンスキー大統領はインド、イギリスの大統領との会談や原爆資料館への視察を行った。その後、平和に向けた演説が行われたが、世界中が注目した。
「破壊された広島の写真がバフムトに似ている。何も生きているものがない。全ての建物が破壊されている」
被爆した広島の街を見て、ウクライナの都市と照らし合わせて語った。さらにロシアがこのようにしようとしていると、ロシアの核兵器使用を示唆した。今、70年前の広島での惨劇がウクライナで実際に起ころうとしていると述べ、世界へ危機感、緊迫感を伝えた。また、「いまの広島は再建した。ウクライナの街並みも早く再建できることを夢見ている」と述べ、戦争が終わり、国民が元通りの生活をすることを望んでいることを発信した。今回のサミットにゼレンスキー大統領が参加したことも大きな意義を持ちます。広島に逃れてきたウクライナの移民も、大統領の姿を見ることができ、とても勇気づけられたといっています。また、戦後復興には日本の支援が必要であると述べ、第二次世界大戦後、めざましい経済成長を遂げた日本の技術に期待しているとも述べています。日本政府としては今回のサミットを通して自衛隊車両100両と非常食三万食を提供することを約束しました。今回のサミットへの参加はウクライナにとっても対面でG7の首脳陣と会うことが初めてだったこともあり大変うれしいことだったとしている。
広島の教訓を世界と共有するという意味では大きな成果が得られたと岸田総理が語っている。一刻も早くウクライナに平和が取り戻されることを願うばかりです。